文中における内容と噂

【内容】

小説では、「偉大なる兄弟(Big Brother)」の描かれたポスターやモニターが書かれているが、本人自身は出てきていない。
あくまで神として神格化されシルエットでしか解らず、「偉大な兄弟」は45歳ぐらいの謎の人として出てきてはいるが、「偉大な兄弟」の本名も不明のままで、その上、実際に存在した人物か党によって作られた架空の人物かどうかでさえさだかではない。
党の宣伝工作によれば、「偉大な兄弟」ははっきりと実際に存在した人物であり、1950年代の核戦争後では、後に「人民の敵」となる人物と一緒に「党」を作り、社会主義革命の中心的役割をしたとされる。
主人公「偉大な兄弟」がどのようにして出現し、かつて彼についてどのように報じられていたのかについてもはっきりとしていない

【世間の噂】

世の中の噂で「偉大な兄弟」のことが出てきたのはいつのことだったのか。
分かっているとこでは1960年代ごろということである。党の歩みから分かることは、党が創立されたことから革命の指導者、守護者として「偉大な兄弟」は出現していた。
十分な功績が認められたが、時間がたつとともに忘れ去られるかのようになっていった。
これはすべてにおいていえることかもしれない。
40年代や30年代のあの激動の時代、戦争とそれに至る時代では目まぐるしく世界が変化していった。
また、このころは諜報活動も盛んにおこなわれるなど、今に伝えられる真実がどこまでなのかもすでにはかりしることは出来ないのである。
歴史を作るのが強者であるとするならなおさらである。